未来の私へ

             有永音羽(小5)

 もし一度だけ過去に戻って過去の自分に会えるとしたら・・私は去年の八月十八日、コンペ全国決勝大会での演奏直前の自分に会いたい。そして、「色々考えてはダメ! 失敗するならやりすぎるくらい色々やって失敗した方がいいよ!守りの演奏をしたら後で絶対に後悔するよ!と、伝えてあげたい。

 今回のコンペは練習してもなかなか思うようにいかず、全国決勝大会へは行けないかもしれないと思っていたので、全国決勝大会に行ける事になった時は心が踊るくらい、本当に本当に嬉しかったです。大会当日までの残りの時間をまた先生と全力で取り組めると思うと胸がワクワクしました。入念に練り上げ「よし!これなら勝負できる!」という気持ちになれていたのに、あの時、どうして直前に色々と考えてしまったんだろう。自信をもっておもいっきりできると思ったのにできなかったんだろう。今でも思い出すと涙が出そうなくらい後悔しています。

 私はレッスン中でも自分では自信をもって弾いているつもりでも、その演奏は「何を伝えたいの?」や「面白くない。」と言われてしまいます。どうしたら自分の音楽が作れるようになるんだろう。聞いている人に自信をもっている、と思われるだろうか。など、色々悩んでいました。

 そんなある日のレッスン中、先生に「この曲の作曲者はどこで生まれて、何才まで生きたの?」ときかれました。他にも「どんな性格なの?」と色々質問をされましたが、私はその質問に答えることができませんでした。そして先生は「その曲の作曲者らしく弾くことが大切なのよ。だかエアその作曲者のことを知っておく事は、とても大切なの。」と言われました。私は確かにそうかもしれないなあと思い、今自分が弾いている曲の作曲者のことを色々調べてみました。調べてみるとその作曲者の意外な事実だったり性格などがわかり、とても勉強になりました。作曲者がどんな気持ちで弾いたのか、どんな f や p の音色で表現したかったのか考えるようになりました。その作曲者にふさわしい音色があり、そこに近づいていけるように自分なりに考えて、他にもその曲の和声の変化や転調した時の音色の変化を感じたり、一昨年前にはやらなかった事もたくさん勉強してきました。

 まだまだ全然上手く生きませんが、聞いている人に何をしたいのか伝わるように弾けるようにこれからはレッスンであっても舞台であっても練習時間がたくさんとれた曲でも、そうでない曲でも、今できる自分なりの演奏をしたいと思います。

 これからの私の目標は、どんな時でもやりたい事をおもいっきりやる事です。

「失敗を恐れないで!おもいっきり!」過去の自分に伝えたいと後悔するのではなく、未来の自分に伝えていきたいです。

ピアノと中学校生活の日々の中で

             北川 愛梨(中1)

 「お互い頑張ろう!」

 本選当日にラインを送り合った中間。中学生になって新しい生活が始まりました。小学校の頃とは大違いで、練習時間の確保がとても難しい中、ピティナピアノコンペティアションD級に挑戦しました。 

 ピアノの練習は、学校の部活のように仲間と励まし合ったり、お互いの練習を見たりすることはありません。また、中学校では、中間テスト、期末テスト、英検などたくさんのテストがあり。その課題もこなしながらピアノの課題も頑張らないといけないので、気持ちを強く持ってピアノに取り組んでいきました。やるべきことが想像していた以上に多くて、毎日時間との戦いの日々です。小学校の頃には感じたことのない気持ちがこみ上がってきたこともありました。

 でも、中学校で様々な新しい体験をする度に。こういう世界もあるんだなと思うと同時に、やはり私はピアノが一番好きだと何度も思いました。そして、いつも頭の中で一番最初に思うことがピアノだということも改めて実感しました。

 そのような中でコンペティションの本選当日、母の携帯電話にコンペティションで知り合ったお友達からラインが送られてきました。同級生の友達とのラインでの一言。お互いピアノを頑張っている中学生だからわかり合える部分があり、とても心強く嬉しかったです。

 このような仲間に出会えたのも、ピアノを頑張っていこうと思えることも、田代先生のピアノ教室に入会して、ピアノを通してたくさんの大切なことを学ばせていただいたからだと思います。

 中学校生活でも、田代先生とあかり先生から学んだことが活かされる場面が多くあります。その度に、田代先生とあかり先生に感謝の気持ちでいっぱいになります。そういう想いをピアノ演奏に活かすことができるようこれからもピアノと真剣に向き合って、音楽を心から楽しむこと、学校のお友達やピアノの仲間との想いを忘れずに、日々前進して頑張っていきたいと思います。

高校一年生の私

             上田 萌莉(芸高1年)

 私がずっと目標としてきた高校に入学してから、もうすぐ一年が経ちます。この一年間は今まで生きてきた十六年の中で一番楽しく、あっという間に過ぎていきました。

 私には毎日学校でワクワクすることがあります。それは、昼休みや放課後に、教室で色々な専攻の人が練習している環境です。教室のピアノでリサイタルみたいに演奏している人、楽しそうに話し合いながらオーケストラの曲の練習をしている人、楽譜とにらめっこしながら練習をしている人、教室の隅っこで音源を聴きながら楽譜に書き込んで練習している人・・・・。バイオリンやフルートなどの様々な楽器の音が聞こえてくる空間は、まさに音楽ワールドです。そして、その空間は私に多くの刺激を与えてくれます。周りの人の努力が私にやる気と練習に取り組む集中力を高めてくれるのです。「みんながいるから頑張れる」というのは、こういうことなんだなと思いました。

 そんな充実した日々の中で一番印象に残っている行事は、定期演奏会です。定期演奏会は一年に一回、全校で行うとても大切な演奏会です。邦楽合奏と合唱、オーケストラがあり、私は合唱に参加しました。ドイツ語で書かれた歌詞は発音するのにも、意味を理解するのにもすごく時間がかかりました。みんなで意見を言い合いながら三十分くらいある曲を創り上げることは本当に大変でたくさんの時間をかけたけど、その分どんどん成長していく歌声を肌で感じることができて嬉しかったです。そして本番、大きなホールに響き渡る自分たちの声を聞いて、鳥肌が止まりませんでした。同じ「音楽」という共通点で集まったメンバーで、この行事に向けて一つとなって多くの時間を費やしてきました。それだけに終わった後の達成感はものすごくて、あの感動を来年も再来年もお客さまに伝えられたらいいなと思いました。音楽をやっていて良かったな、この学校に入れて良かったなと思えた素敵な時間でした。

 楽しいこともたくさんあった一年だけど、それだけに辛いこともたくさんありました。自分の時間を上手く作れなかったり、自分の課題を突きつけられたり・・・。でもすごく充実しているこの高校生活、自分をもっと高めていけるような時間を過ごしたいです。

 田代先生、毎年ステップや発表会のお手伝いをさせて頂き、私はたくさんのことを教わっています。田代先生に会うと、お家に帰ってきたような温かさを感じます。先生のお教室は、自分にとって原点に戻れるとても大切な場所です。そんな素敵な場所を見つけさせてくれた田代先生には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。これからも、私の人生を見守っていて欲しいです😃

 田代先生、大好きです。